重力と人間Ⅴ地球と人間の類似 第218回2010年6月8日大阪日日新聞掲載

先日、アレルギー専門のS博士から、人間の皮膚構造について学んだ。その構造の緻密(ちみつ)さに驚くと共に地球の構造と酷似していることに気づいた。

人間の皮膚は表皮・真皮・皮下組織など4層から成り、更にその内側にも種々の組織がある。表皮の部分は弱酸性に依って保護されており、黄色ブドウ球菌が皮膚に付着するのを防いでいる。一方、地球の表面は、地表から対流圏・成層圏・電離圏から成り、人間の皮膚と同じように層になっている。

地表から約40~50キロのところにオゾン層があり、太陽からの紫外線を直接浴びないようになっているのも、人間の皮膚が保護されている状態に似ている。また、地球上のこれらの層は、宇宙空間から地球上に落下する物体を焼き尽くし被害を食い止めている。

先日、宇宙船から帰還した野口さんが乗っていたカプセルが地球を保護している幾つかの層を突き抜ける時、火の玉と成って通過するのを映像で見た通りである。地球の内部にも同様な層があり、中心核(コア)を保護している。

太陽から冥王星までの太陽系の外側も何かに覆われ、大きく1つのグループを保護している。銀河系の中の幾つかの星が1つのグループとなり、それぞれが独立しながら無数に幾重にも存在する。例えればシャボン玉の中に無数の星があり、そのシャボン玉が無数にあちこちに存在しているようなものである。地上も然り。

種類の異なる動物が各々に群れを成している。人間も同様に、村や町、区や県、国や地域と幾重にもなる集団の固まりである。こう見てくると、やはり地上も人間も宇宙の構造すらも重力からの応用で成り立っていると考えざるをえない。

しかし、私達人間は地表を掘り、削り、穴を開けて地球に大きな皮膚病を与えている。私たちは増殖する寄生虫となって地球に対して破壊行為を繰り返し、自然破壊を続けている。掘り出している鉱産資源や石油は地球の血液であり細胞であるかもしれない。そのうちに見兼ねた太陽系の兄弟が、地球を消毒しに来るだろう。人間という寄生虫を殺すために。

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