文明や文化が進んだというが本当だろうか? 「進む」という言葉が「終わりに向かっている」という意味を含んでいるなら合っている。生活水準が上がり飽食になり便利な世の中になった。一方、栄養過多と運動不足で病人は増えている。さらに、医学の進歩により寿命が延び世界人口は絶対数を超えている。
増えすぎた種は生態系の均衡を崩す。まして人間は大量の資源を手当たり次第に食い荒らし、大量のモノを生産している。あらゆる大量のモノを作るということは、大量のごみを生産し続けているということである。そして、地球を破壊し続けている。おまけに、核兵器という地球を何十個も破壊させるものを用意している。
パラドックス的な見方であろうが明らかに我々は「後退」している。「進む」とは原点に回帰することだ。知恵と思考を駆使し原点にたどり着こうとすることこそがベストなのだ。原始時代の裸で弓矢をもっていた頃に戻れば自然破壊も生態系を狂わせることもない。そして最も長く地球を維持し、人間を含む全ての生物を生き長らえさせることができる。そもそも人間に毛がなく身一つで生きていけない程、下等なことが問題なのである。
動物は衣服などなくても適度に生え替わる素晴らしい毛皮が備わっている。動物は毛皮だけで生涯を過ごす。生え変わった毛が地面に落ちると、分解され土壌が豊かになる。どれをとっても地球に有益であって無害である。
道具や武器としての爪や牙もある。人間には何もない。仕方なく衣服や道具や武器を作ってきた。地球にとってのごみを限りなく生産し続けている状態だ。人間以外の生物は自分たちが生き長らえさせる方法をよく知っているのだろう。だから必要以上の物を欲せず自分たちの生きる場所を汚さず荒らさず大切にしている。その逆のことをして間違いを犯しているのは人間だけである。
こう考えてくると、実は人間は最も遅れた生物だ。創世記において他の生物は優れた知恵を持っていたがために創造主に能力を抑制されたのかもしれない。すぐに自滅するような、愚かで僅かな知恵しかない裸の弱い人間は能力の制限を受けず放置されたのだろう。地球破滅へと加速し続ける人間を見て、今頃「やっぱり愚かな者を放置するべきでなかった」と悔やんでいるかもしれない。方向転換して名誉挽回(ばんかい)しなくては!